欠陥住宅事例31
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
今回は『断熱材の種類の間違い』を紹介します。
■今回の事例_______________________
・壁断熱材のグラスウール、密度16kg/m3を使うところ
一部に天井用として現場にあった10kg/m3を入れてしまった。
(注意・・・密度が高い方が高性能)
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(写真左が16K,右が10K)
今回、大工さんはパッケージの色が違うが天井、壁とも
厚さが同じだから同じ種類のものと勘違いしたそうです。
壁用のグラスウールで厚さ以外に密度の種類があることを
知らなかったようです。
中には材料が不足し故意に厚さが違うものを
施工する例もありますが
今回は現場に正規の材料も余っていまして
本当に間違えたようです。
区別が付かないの?とお思いでしょう
そうなんです。
グラスウールは梱包にしか厚み、密度が記載されていません。
中をあけてバラバラにするとこれらの表示はありません。
今回は密度が違うため持てば何となく重さが違うという
くらいです。
グラスウール以外の断熱材では
ロックウールは厚みの表示がとても見難く表示されています。
ポリスチレン系などは1,2,3種という種類(これも見難い)
を間違いやすいです。
断熱材メーカーはこれらの表示をもっと見やすくして
欲しいです。
検査の際、一目ではわからずいつも苦労します。
◆対策
大工さんは断熱のプロではありません
気流、壁内結露・・何のこと?さっぱりわからんという人が
ほとんどです。
大工さんに限らず多くの設計者、監督もそうであると
断熱の専門家からは批判されているのが現状です。
断熱材をこだわった時、大工さんへ直接説明する事です。
理解させれば良いです。
専門業者の施工する「発砲ウレタン」、「セルロースファイバー」
等にして全て大工ではなく専門業者へ任せる事も
有効な策です