欠陥住宅事例19
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
今回は「基礎工事の配管不備」を紹介します。
■今回の事例_____________________
・設備配管が鉄筋にテープで固定されている
・設備配管が近接して並んでいる
・配管を通すために後からコンクリートを壊している
(専門用語ではつり)
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1、鉄筋をテープで固定してしまうと
テープを張った箇所は鉄筋にコンクリートが付かなく
なるのと、テープが邪魔をしてコンクリートが流れ込まず
空間を作ってしまい強度低下を招く。
今回の例とは違いますが鉄筋のすぐ横に配管を設置する例を
よく見ますがこれも厳密に言えば「コンクリートのかぶり」の
問題などでNGの施工です。
ほとんどの大手のハウスメーカーさんは専用の固定具を使い
きちんと施工している。
2、配管が接近していると
コンクリートが配管で抜ける箇所が近くなり強度に
影響を与えます。
基準として配管の直径の3倍は芯~芯で離したい。
3、あとからコンクリートに穴をあけること
鉄筋の位置を確認してあける事が大切ですが
ほとんどは確認せずにあけられ鉄筋を切断している
ことが多い。
はつりあけた後の補修もきちんと補修用のモルタル
(砂とセメントを混ぜたもの)が詰まっていないケース
が多い。
建物に配管は必要であるが、計画性のない配管は基礎だけでなく
躯体も痛め、結果として強度を弱くすることがある。
配管の種類として
・給水、給湯、排水、ガス、換気、空調、電気、電話、LANなど
多種多様です。
この中で径の大きく注意が必要なものは排水管と換気のダクト、
空調の冷媒管です。
◆対策
最近は住宅でもビル並みの換気システム(1種換気)が増えて
配管だらけです。
住宅の場合は設備計画は現場での行き当たりばったりが多く
監督の指示なしに勝手に職人が位置を決めたり躯体に穴をあけたり
することもあります。
管理が甘い現場は対策が必要で
現場で、職人を呼んでの事前の配管経路の確認をすると
良いでしょう。
特に2×4は配管のスペースが少なく要注意です。