事例760『棟換気 雨漏り』
今日は3階建ての瑕疵検査。
階段を何往復したでしょうか。
事務所に帰ってきたら、どっと疲れが出てきました。
■(1)今回の事例______________
「棟換気 雨漏り」
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◆写真解説
屋根頂部の換気金物からの雨漏り(矢印は雨染み)。
雨漏りしない構造になっているものから雨が漏れた。
◆内容説明
換気効率の良さから、最近の住宅でよく見かかる棟換気。
雨漏り対策はされているはずですが、雨が漏った。
施工ミスが原因と思われます。
ここから雨が漏ると、最上階の天井や断熱材が濡れます。
◆対策
棟換気を工事中にチェックするのは、タイミングが難しい。
台風のあとなどに小屋裏をチェックする。
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■(2)編集後記
東洋ゴム工業の免震ゴム性能偽装問題が
大きな話題になっています。
耐震性能に関する偽装は、世間の関心が強いようです。
過去、マンション偽装事件があり、マンションなどの
構造計算のチェックは厳しくなりました。
これで、住宅も当然チェックが厳しくなっていると
思ったら大間違いです。
長期優良住宅などの耐震等級計算は
計算や入力が間違っていて、耐震等級が確保できていなくても
検査機関は「確認済」の印を捺しています。
計算してあることを確認したという意味なんでしょうか。
構造計算してある現場にて、かなりの確率で
計算、入力ミスが発覚しています。
構造計算をする下請け建築士が、建物の詳細を理解
しないまま、計算をする。
構造計算結果を工務店側が理解できず、
計算結果と不整合の図面で施工してしまうことが原因だと思います。
住宅の耐震性能偽装は、気づいていないだけで
かなりの数あると思います。
検査をしなければ、大地震が来るまで気づくことはないでしょう。