事例821「床下の空気」
先週、阿蘇山の近くを通ったばかり。
阿蘇山周辺は過去の大爆発で地面が大きく沈下、
そのカルデラは有名です。
相次ぐ火山の噴火は、これで収まっていくのか
予見ができないだけに心配です。
■(1)今回の事例______________
「床下の空気」
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◆写真解説
床ガラリから入ってくる床下の空気が臭く、湿気ている。
基礎断熱工法の家。
◆内容説明
床下を換気しない基礎断熱工法が増えています。
自然換気がない分、湿気対策で
機械換気を床下に入れるケースや
部屋と床下の空気を循環させる工法などがある。
きれいな空気を循環させるなら良いが、
部屋より倍の湿度がある湿気た空気で、さらに
防蟻処理の薬剤、カビ臭い空気が入ってくる。
省エネ性能を高めるのに基礎断熱工法は有効です。
ただし、通気をしないデメリットをきちんと克服しないと
カビなどで不健康になっては意味がありません。
◆対策
乾燥対策をきちんと計画し、工事中から床下の状況を確認する。
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■(2)編集後記
今回の関東地方での浸水被害。
住宅が水に濡れるとどうなるか。
グラスウールなどの繊維系断熱材は一旦濡れると
自然に乾くことはない。
グラスウール自体は吸水しませんが、繊維の間に入り込んだ
水分はなかなか抜けません。放置すればカビの原因になります。
交換しかないです。
床合板やフローリングは乾きますが、大量に水を含んだ後は
反りなど変形する可能性があります。
また、壁との取り合いなど、木と木とが接している箇所は
なかなか乾きません。
徹底的に修理をするには、ある程度めくっていく必要があります。