事例884「軒天材の間違い」
このところ続けて、検査に私本人が来るか尋ねられました。
弊社は外注のアルバイト検査員を使っていないため、
必ず私が検査に行きます。
誰が行っても同じ結果が出る機械による測定などは、
アシスタントが行います。
目視で判断すべき個所は私が担当します。
■(1)今回の事例______________
「軒天材の間違い」
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◆写真解説
準防火地域に建つ木造住宅。
軒天材が薄く(6mm)防火性能を満たしていない。
図面の指示は厚さ12mm。
◆内容説明
準防火地域で延焼ライン内の軒天材は、防火構造(2階建て住宅、
軒裏準耐火30分構造)が求められる。(建築基準法第62条2)
準防火地域外での建築に慣れると、防火構造の性能がない「ケイカル板(写真)」
を張るのが当たり前になる。
今回の例も郊外での建築に慣れた業者が、久しぶり名古屋市内で
新築し、間違えてしまった。
◆対策
完成してから発覚すると、修理に足場が必要。
外装工事中にチェックする。
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■(2)編集後記
省エネの講習会(計算方法)に参加してきました。
この講習会は国土交通省から補助金が出ていて
テキスト代などを考えるとタダみたいな受講料でした。
今日聞いた話によると、最新の平成25年省エネ基準をクリアした
住宅の割合は現在20%ほど(プレハブメーカーを除く数字)。
2020年以降はこの基準を守らないと確認申請が下りない。
私は検査前の面談で、「平成25年省エネ基準の家にしておかないと
すぐに時代遅れの家になる。また、平成25年省エネ基準でも
実際には省エネでない家がある。性能はそれ以上に上げておいた方が良い」
という話をします。
住宅の省エネ化は将来的にどんどん厳しくなるでしょう。
今のうちから省エネ性能を高めた家を購入することをお勧めします。