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先週末、ダイワハウスの新商品(ジーボΣ)の構造検査を行った。
プレハブメーカーが構造躯体をフルモデルチェンジするのは珍しい。
どこのメーカーもマイナーチェンジはしても、何十年前から躯体の構造を変えない。
ダイワハウスは売り上げも大きく、利益もたくさん出ているため
商品開発に大金を使えるのでしょう。
今回、耐震性も向上したようですが、
2階建ての住宅においては、どこも耐震性はさほど変わらない。
最も差が付きやすいのは「省エネ」。
鉄骨は熱が伝わりやすく、柱、梁などが断熱の欠点となる。
鉄骨系メーカーは省エネ性能をカタログで過大に書きすぎている。
省エネ最高等級の家だといっても、実際は暑くて、寒い家が多い。
ダイワハウスは何年か前から鉄骨プレハブで外張り断熱を行っていたが、
外側に薄いグラスウールを貼り付けた程度でした。
今回のフルモデルチェンジでそれがかなり進化した。
外壁パネル自体を完全外付けにして、壁全体の断熱材の厚みをUPさせた。
さらに他社が気にしていない気密も取るようです。
ジーボΣは今までの鉄骨プレハブ住宅の省エネ性を大きく変える商品かもしれません。
実際に完成し、お客さんが住むまでは確信できませんが、構造体の実物と図面を見て、
省エネ面で他社に大きな差をつけたという印象を持ちました。
今後、新築需要が減る中で、各メーカー、多額の商品開発費は出しにくい。
それでも時代の流れに沿って、鉄骨系の省エネ化は進化していくと思います。
今回、ダイワハウスを持ちあげる内容になりましたが、
検査では少し不備があり、指摘をいくつかあげました。
構造体の組み立てに、多くのボルト、金物を使うため、施工の不備が出やすい。
現場での組み立てがもう少し簡易化されると、ミスは減ります。