検査会社は自分で選びましょう
瑕疵検査を依頼するきっかけの多くは、
この家は欠陥ではないかという疑いから。
疑いを持ったとき、大事なのは誰に調べてもらうか。
造った業者に調べてもらったり、業者があっせんする
検査会社に調べてもらうのは、お勧めしません。
そもそも、瑕疵を発見しても黙っておくこともできますし、
見えない箇所はスルーすれば、瑕疵が出る確率も下がる。
また、法律、基準を詳しく知らないと瑕疵が目に入っても
それが瑕疵だとは気づかない。
先週検査した家は、工事中10回も第三者検査が入ったにも関わらず
瑕疵がいろいろあった。
また昨年12月に検査した家は、構造の重大な瑕疵があるにも関わらず、
瑕疵がゼロという報告だった。
保険の検査など、どちらかと言えば業者側の検査員が圧倒的に多い。
また、設計や施工などの片手間に検査を行っていれば、業界内のつながりは無視できない。
特に地方へ行けば、私のように業者相手に紛争で戦う建築士は、業界内で嫌われる。
そんな理由で、業者側の言うことを聞く検査会社、検査員が多いのが実情です。
今週、業者が費用を払うという条件の瑕疵検査依頼があった。
施工に自信がないのか、ケチなのか知らないが、
「検査費用をまけろ、まけれないなら検査項目を減らして値段を下げろ」などと
言ってきた。よその検査会社でしたら言うこと聞くのでしょうか?
断ったため、業者も弊社が検査をするなら費用を出さないと言ったらしく、
キャンセルになりました。
家をきちんと調べたければ、自分で費用を出してでも
自分で選んだ検査会社で検査すべきです。
業者は何か瑕疵が出てくると損害が拡大するため、何とか検査を入れさせないよう
にしたり、自分の言うことを聞く検査会社を斡旋します。
今現在、検査を先送りにして、
将来、不具合が発覚し、その時「保証切れ」では救うこともできません。