事例982「2階床合板釘未施工」
今週、TVの撮影があります。
このところTVで欠陥住宅を取り上げる頻度が上がっています。
住宅購入時、気を付けてもらうきっかけになればよいと思います。
■(1)今回の事例______________
「2階床合板釘未施工」
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◆写真解説
2階床合板釘未施工。釘の未施工は耐震性能が弱くなる。
◆内容説明
いくら壁を強くしても、2階床や屋根面が弱ければ
揺れやすい家となります。
最近の木造住宅は、火打ち梁を省略して
厚さ24mmなどの合板で床を固めます。
写真は肝心の釘打ちが未施工。
新築検査時の弊社の指摘率としては50%を超えます。
釘の数が多いため、社内検査で見落とすケースが多い。
通常、構造検討が、壁量計算だけの2階建ての木造住宅。
耐震等級2,3の計算では、床や屋根の強さも計算します。
確実な施工を行わないと、耐震等級を確保できません。
1階床は、土台が基礎に緊結されているため、計算はしません。
◆対策
構造検査時、2階床の釘を全数検査する。
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■(2)編集後記
この前、現場で指摘を出したところ、
「設計担当に確認し、OKであれば直さない」と職人が言った。
強度的に明らかにおかしな施工で、図面どおりでもない。
保険会社の検査は、ミスがあっても設計者がOKだと言えばOKになるので
それと混同しているようでした。
結局は直させましたが、この職人は逃げることばかり考えているようです。
他にも加工ミスした材料をそのまま使っていたり
ミスを知っていながら、直さない職人でした。
いい職人さんが多い中で、久しぶり悪い職人に当たりました。